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【語りの梗概】
家造りをしたら、大工に、茶も茶請も出さないんだよ、名護親方の家では。そうしたら、この大工たちが、悪い考えをおこしたんだね、逆柱(さかばしら)は大変だってよ。本当は柱の根は下にして、先は上にするんだけど、逆柱立てるとけがれるんだって、その家は。逆柱を建てたんだってよ、その家に。名護親方は、それをご存知だったって。それで、この家を仕上げたので、手間賃を計算してわたすときにね、名護親方は茶請代も一緒に、手間賃に加えて払ったんだ。するともう大工たちは、大変なことになっているわけよ。悪口を言って逆柱を入れてあるのだから。そしたら、一人の知恵のある大工がね、「今日の、家のお祝は、私が、手斧の空手をお目にかけますので。大工だから、手斧ね、手斧を使った空手をしますので」といって、この手斧の踊りをしているわけさ、これは、大工だから。そして、踊りながらこの逆柱をたたき壊してね。まちがったふりして、ほんとうにではなくて、まちがって、打ったふりしているがね。名護親方は、「もう、良い、良い」と言われたって。もう、壊してしまったんだからねこれは、徳がなかったんだから、もういいといわれたって。名護親方がは、この、茶も茶請代も一緒に、手間賃として払おうとしているんだけど、この大工たちは、ほら、まだ払われてないうちに、し返しして、逆柱立ててしまっているわけ。模様柱というのは、ずうっと上まで模様が入っているのが模様柱というらしいよ。これは、端柱というんだよ、端の物、これを逆柱にしてしまっていたって。