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【語りの梗概】
何とか言う、あれは日本の話なんだよ。「黒金たたき」というのは、「鍛治屋のそば」という意味だそうだ、。ある男が女から謎をかけられたが、これがわからなくてね、こうしたそうだ。坊主の所で習ったそうだ。「恋しいのなら訪ねて来て下さい 十七、八のへ 黒金たたきの その隣。」とか言いながら行ったからね。この意味を男が解釈できなくてね、坊主に習いに行ったわけだよ。この男が「十七、八の国」とだけこの坊主に言うと、「ああ若狭の国か」と答えた。昔は国といっていたからね、若狭の国の人だったわけさ、この謎をかけた女は。「恋しいのなら訪ねて来て下さい 十七八の国」というのはね、十七八は若いでしょう、だからこの坊主が教えるにはね、「ああ若狭の国か」と教えたわけだ。そこで男は教えられたとおり、この若狭の国に行ったが、今度は黒金たたきの意味がわらない。この謎をかけた女の家はね、まず黒金たたきのその隣だとか言って教えたそうだよ女は。鍛冶屋のそばという意味だよ、黒金たたきのその隣というのはね。女が、「私の家はね、十七八の国の黒金たたきのその隣だから」と歌で謎かけをしたのだがね、男が解釈できないわけさあ、この男には。それで坊主のところで、このことを習ったわけよ。そこでは、男が「十七八の国十七八の国」とだけ言ったのだが、坊主は碁を打ちながら「ああ若狭の国か」と言って、碁を打ったようだ。また今度は、「黒金たたきのその隣」と言うと、坊主が、「ああ鍛冶屋のそばか」と言ったのでね、その時に、男は女が残していった謎が解けて、この若狭の国の鍛冶屋のそばでこの女を探しあてたという話。よっぽど、男には女ほどの知恵はなかったというわけ。