※Flash Playerがインストールされていないと、正しく再生できない場合があります。
【語りの梗概】
昔は、首里に物うりに行く時には馬に積んで行った。御殿殿内の次男の家でも子供が出来ると乳母二人と子守り役二人がついた。大変優雅な生活をしていたが、殿内で働いている一人のお爺さんは庭の掃除をしていた。お爺さんに、「タンメーさい(お爺さん)、シムぉまーやいびが(台所はどこですか)」と尋ねると、「シムぉねーらん(台所はない)」と言った。シム(台所)は田舎にはあるが御殿殿内にはない、グデージュ(台所)といっていた。しかも2、3度で担げるのも必ず一束、一束運ばせて、物売りを嫌がらせていた。その上にお金はすぐにはくれずに、改めて出かけなければならなかった。それでもまた、お金を払う人が寝ていたりすると、何度も通って払ってもらわなければならなかった。