稲福ナベさん(東村宮城魚泊)
稲福ナベさんは、1898年2月1日に生まれました。聞き手は、沖縄口承文芸学術調査団の金城さんと新垣さん、1974年8月6日の記録です。
【しまくとぅば】
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【語りの梗概】
貧乏な老夫婦がいた。貧しくて何もないので火正月をしようと話していた。そこへ老人が訪ねて来て一晩泊めてほしい言う。隣の金持ちの家に行くように言うが、どうしても泊めてくれと言うので、それじゃということで泊めることにする。その老人は夫婦に「若くなるのと金を貰うのとどっちが良いか」と聞く。夫婦は「若くなる方がよい」と答える。「お湯を沸かしなさい」と言われてお湯を沸かす。それを浴びると夫婦はたちまち若返った。その鍋を隣りに返しに行くと、若くなっているのに驚いて訳を聞かれるので理由を話す。隣の人もその老人を探してつれて帰り若返らせてくれと頼む。同じように湯を沸かして、湯を浴びるとある者は烏になりある者は猿になって山へ行った。そこで若くなった夫婦はその家に住む。しかし猿が毎日家にやって来て自分の家を返せという。