金城キクさん(東村平良)
金城キクさんは、1913年7月6日に東村平良で生まれました。キクさんは、小学校卒業後してから16才の時、大分県の紡績工場に行き、3年間勤めた後に19才の時帰郷し、家事手伝いをして過ごし、21才のときに嫁ぎました。四男の嫁であったので家事のかたわら、米、芋、サトウキビなどを作ったそうです。聞き手は、沖縄口承文芸学術調査団の渡慶次勲さん、1979年8月4日の記録です。
【共通語】
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【語りの梗概】
神様みたいなおじいさんが「宿をかしてくれんか」と訪ねてくると、隣りの金持ちの家は、家が狭いのでと断る。それで貧しい家に行き頼むと、その家は狭いけどと言いながらも泊めてあげる。おじいさんがお礼として何を欲しいかと聞くと「若くなりたい」と答えたので、おじいさんは風呂に薬を入れて浴びさせる。すると若返った。隣の家の人に「どんなにして若返ったのか」と聞かれたので訳を話す。それを聞いた隣りの人は、おじいさんに頼んで同じように風呂に入った。するとシワが入って余計年をとった。猿が、ものをあげてもあげてもしょっちゅうもらいに来た。これではいけないと石を焼いておいた。そして猿が来てその石の上に座り火傷をした。それから猿の尻は赤くなった。