沖縄伝承話データベース

西原町の猿長者の語り

伊波ウトさん(西原町池田)

伊波ウトさんは、1906年7月21日に西原町池田に生まれました。ウトさんは、この話をお爺さんやお婆さんだけでなく、近所の年よりたちからも聞いたて育ったそうです。聞き手は、沖縄口承文芸調査団の仲原敦子さんと崎原由美子さん、1981年6月14日の記録です。

【しまくとぅば】

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【語りの梗概】

(神様が)貧しい者の家に行くと、火を燃やして(年越して)いたので「おまえ達は正月そうそう火を燃やしているが、何もないのか」というと「貧乏者だから何もないのです」と答えた。「そうか、お前達は何が欲しいか」といい、そして御馳走もいろいろと持ってきて下さったので、「このように(親切に)あれこれしてくれる方もいらっしゃるんだな」と、貧乏人が喜んだので、「それでお前達は他に何をのぞむか」と言うと、「もう年をとってしまって、このようになにもできないので、もう少し若くなって働こうと思っています」というと、「ああそうか」といい、「それなら、私が沸かしている湯風呂に入っておいで」と湯風呂に入ると、お爺さん、お婆さんも若くなった。

それを(隣の)金持ちがみて、その金持ち達は心が悪いと神は知っているので「お前達は何が欲しいか」と神様が金持ちにいうと「若くなりたい」といった。

するとこの金持ちは自分の家から追い出され、そこに(若くなった)貧しい者が来て「お前達は自分の家に住まないで、むこうで暮らしなさい。」と住まわせたら、いつも猿がここに座って入ってきます」というと「それなら猿の座る黒石をとても焼いておきなさい」といわれ、猿は焼かれているとは知らずにここに座ったので、尻が赤くなったという話である。

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