沖縄伝承話データベース

大宜味村の猿長者の語り

山城光次郎さん(大宜味村田嘉里)

山城光次郎さんは、1892年11月22日に大宜味村田嘉里に生まれました。光次郎さんは、若いころから農業に従事し、昔話は年上の先輩たちから聞いたそうです。光次郎さんは昔話を「ンカシバナシ」と呼んでいます。聞き手は、沖縄国際大学口承研の富村朝夫さんと山入端孝子さん、1975年5月5日の記録です。

【共通語】

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【語りの梗概】

大金持ちは贅沢に正月を過ごした。貧乏人は何もないので金持ちの所に金を借りに行って断られ、火正月をする。神様が聞いて米俵を借りに行かせるが、それも断られる。ようやく一粒二粒残っている米を神が炊くと沢山の御飯ができた。お湯をわかし、神が薬のようなものを入れてくれ、貧乏な老夫婦が浴びると若返って、美男美女になる。

金持ちは彼等の真似をして、神にたのんで入浴すると猿になってしまう。神は貧乏人に金持ちの家屋敷を与える。そこへ猿が毎日来るので、神に除ける方法を尋ねる。門口の石を焼きつけておくよう教えられる。その通りにすると猿がやってきて尻を焼いてしまう。それから猿の尻は赤くなった。

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