宮城長栄さん(大宜味村屋古)
宮城長栄さんは、1894年7月13日に大宜味村屋古に生まれました。長栄さんは、この話をお年寄りから聞いて育ったそうです。聞き手は、阿波根さん、高杉さん、1974年8月2日の記録です。
【しまくとぅば】
※Flash Playerがインストールされていないと、正しく再生できない場合があります。
【語りの梗概】
正直者で貧乏人の老男女がいた。そこへみすぼらしいなりの旅人がたずねてきて泊めてくれと言う。「貧しいから泊められない。富者のところで泊まってください」と言うが、「富者のところから追い払われてきたから、ぜひ泊めてくれ」と頼む。その翌日、茶を飲みながら、「あなた方はもう一度若返って世のためになりたいか」と聞かれ、「若返りたい」と答えると、薬をくれて、それを湯に入れて浴びるように教える。その通りにすると、二人とも若返った。富者がそれを見聞きして、旅人を追って薬をもらって夫婦で浴びると、毛がたくさん生えて、猿になった。それで彼らは山に逃げてしまう。富者の豪家は空き家になったけれども、猿が時々来て庭石をビービーさせていた。こんな立派な家はもったいないからと、村人が若返った二人に住まわせる。いつも決まった時間に猿が来てビービー言うので、僧に相談すると、猿が来る時間に石を焼き付けておけと教えられる。その通りにすると、猿がやってきて尻を焼いてしまった。それから猿の尻は赤くなった。