沖縄伝承話データベース

大宜味村の猿長者の語り

知念カマドさん(大宜味村田嘉里)

知念カマドさんは、1899年2月20日に生まれました。聞き手は、小林美和さんと当真節子さん、1974年8月6日の記録です。

【共通語】

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【語りの梗概】

(金城ナベさんの語りを共通語で語りなおしています)。貧乏だが仲の良い夫婦がいる。その隣に喧嘩ばかりしている金持ち夫婦がいる。金持ち夫婦のところに天の人が宿をかしてくれというが、金持ち夫婦は断る。そこで火正月をしていた貧乏人の夫婦の所へ行く。そこで泊めてもらい、鍋を火にかけさせ御馳走をいっぱい出す。そして、若くさせて下さいといって水浴びをすると若返った。

隣の金持ち夫婦はこの事を聞いて、これを真似し、天に昇った天人を呼び戻し、水浴びをしたら猿になった。

金持ち夫婦の家を貧乏夫婦にあげ、そこに住むと、猿になった金持ち夫婦が「ワー、ウェーキ、ネーリ、ネーリ」といってやってきた。

そのことを天人に話すと、猿がいつも座る石を焼きなさいという。その通りに焼いた石を置くと、いつもの通り猿がやってきた。案の定そこに座った猿は、おしりがやけて赤くなり逃げていった。

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