沖縄伝承話データベース

大城常造さんの語り

猿長者(しまくとぅば)

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【語りの梗概】

大晦日の夜、神様が天から降りて来て貧乏人の家に来て「泊めてくれ」と頼んだ。すると「金持ちの家に行って下さい」と、家の狭いのを見せて断った。金持ちの家に行くと「ごめんください」と言っても戸を開けず「貧乏人の家に行きなさい」という。そこで神様が貧乏人の家に行くと、貧乏人は「それじゃあ火を燃やしてこれで正月をしましょう」といった。そこで神様が「若くなるのと、金とどっちがいい?」と尋ねると、貧乏人は「若くなれたら働いて金持ちなるから若くなりたい」と答えたので、神様は「明日は風呂に入りなさい」と、薬を入れてくれた。それで風呂に入ると、貧乏人は若者になった。その姿を見た金持ちは自分達にも紹介してくれと頼み、米俵もくれた。神様は金持ちにも薬を渡した。ところが金持ちがそれで風呂に入ると、猿になってしまった。金持ちは、それから山に行ったが、夜になると元の家に下りて来て、石の上に座って「金をくれ」と叫んだ。貧乏人がそのことを神様に話すと、その石を焼くように言われた。そして、猿がその焼いた石に座ったために、猿の尻は焼けて、赤くなってしまった。

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