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比嘉為昌さんの語り

城間仲 岩の下の黄金 大年の盗人(共通語)

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【語りの梗概】

城間仲は、相当財産家でもあったはずと思っている。召使の女があっちに使われているんです。それで、豆腐するときに豆腐を作るときは苦汁ではしない。海の潮で今でもやってるところもあるよ。その女中が浦添の城間の下に城間仲に海に行って潮を汲みに降りてみたら、立派な平たい石があったそうだ。そこで潮を汲んで来て豆腐を作った場合に、その豆腐が上出来しよったと。それでね、城間仲の親父がその女中に、「あんたのはどこから汲んで来たか」と聞いたら、「あっちに平たい石があるから、あの石の側でいつでも汲んでるよ」「それはどこか」と聞いて、城間仲の親父が後でそっちに行って見たところ、その石の下に宝があったと。そしたら、城間仲はそのまたその女中に宝物も金もくれて、「あんたは後何年年期があるが帰ってもいい」と言うて帰してやったそうだ。この城間仲はまた、ムヌクーヤー(乞食)がですね、正月の場合に、食べ物がないもんだから天井に住んでいた。それを城間仲の主が分かってですね、「天井なかいうる人、降りてきなさい。歳の夜だからたくさん肉も食べて帰りなさい」と言って、食べさせてやって、肉まで持たして帰してやったそうだ。あれはね、人を助けるから、今になって大きな土地を持った大金持ちになって、城間仲は、いま県で賃貸料一番多く取っているというよ。

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