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【語りの梗概】

今、上ヌ安里の畑のそばに井戸があるでしょう。あそこの土地は元、上門（ウイジョー）の屋敷だったって。それで、上門井戸と言います。そうして、あの上門井戸と言うのは、昔、字の人が仲順大主時代に飲んでいた水だから、今もそこは大事にしている。その上門には、他系から妻に来たから、それで、「あなたは、他系なのだから下に下がれ」と言われて、そこに住む権利はなくてなって、それで、道の前に下げられたそうです。今は、その兄弟の子孫の家が三家庭あるよ。またあの井戸の中心に何やら黒く石が立っている。これは、誰か他所から来て水を汲もうとしている人に、「ここは仲順七煙が元から使っていた井戸で大事な井戸だから、ここでお前らが水を汲んではならん」と言って、立てたそうだ。その石は、今もあって、その中心に立っている石を拝んでいますよ。