※Flash Playerがインストールされていないと、正しく再生できない場合があります。
【語りの梗概】
この女は髪を洗うために銘苅川に降り、そこで髪を洗った。そこへメカルスルメーが海に出ようと登っていくと、川上から髪が流れてきたので不思議に思い、その髪を拾い上げ、奥の方に進んでいくと女が髪を洗っていた。それを見たこの男は、その女の服を隠し、「私の妻になりなさい」と言って自分の家に連れてきた。それで七つと五つの子供も出来た。天の人であるメカルシーは、「私は普通の人間ではないのにこうなってしまった」と大変悔やんだが、もう間に合わなかった。そうこうしているうちに七つの子が、「よいよい泣くな、母親の羽は石蔵の間に隠してあるので、母親に見せないようにしょう。分かるといけないから」と言って、五つの子をあやしていた。メカルシーが探してみたところ蔵の中にあったので、それを着けて左の脇に七つの子を、右に五つの子を抱きかかえて飛んだが、重くて飛べなかった。それで地上に舞い降りて、上の子には「祝女(ノロ)になって人々に崇められなさい」と言い、弟には、「按司になって崇められなさい」と言って飛んでいった。メカルスルメーが帰ってきて、「お母さんはどこへ行ったか」と聞くと、子供たちは「飛んでいった」と答えて泣いた。しかし、母親に言われたとおり姉はノロに、弟は按司になった。