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【語りの梗概】
岩の奥に坊主がこもっていた。そこへ一人で行く女たちは帰って来なかった。どうなったか分からんが、とにかくあそこへ行く女は帰らなかった。だから「あの洞寺(ティラ)には何か悪者がいる」と言われていた。ある頭の優れた人が、村の奉公だといって岩に登ったところ、カーガ川や山の半分が見えて、そこに何か大きな不思議な者を見つけた。そこで、これを捕まえなければいけないと考え、6月25日に神人(カミンチュ)や祝女(ノロ)に西・東と列を作らせて捕まえた。「長い間人をだまして、これを生かしておくと大変だ」と言って殺した。今でも10月25日には拝みに行く。「私が死んだら物を持ってきなさい」と言われたにもかかわらず、七軒の家はしなかったので、この七軒の青年たちは気が狂ってしまった。(粟国島の北海岸にある鍾乳洞は、かつて修行僧が住みついたことから、洞寺と呼ばれる拝所となっている。)