沖縄伝承話データベース

与那城カマドさんの語り

ウランダーの来訪(しまくとぅば)

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【語りの梗概】

粟国の人が人食い島、唐船といっていたのは今のアメリカ人のことだった。唐船が防波堤の沖に着いた。それで村の人たちは戦争のように大騒ぎになった。アメリカ人はボートで沖から島にやって来た。昔はどこでも食べるのに不自由だったのでしょう。島におりて来て、アメリカ人が手で角の形を作り、「モー」と言った。初めはナゲヤー(与那家)からであった。言葉が分からないので、手で角の形を作り「モー」と言っていた。人食い人が来たといって村の人たちは大騒ぎになり、要求されるまま何でも渡した。「パーコーレー」と言ったら赤トウガラシのことであった。「パーコーレー」というのも言葉が通じなく、意味が分からなかった。村では特攻隊のように青年たちを先頭にしていた。この青年たちも「パーコーレー」が分からなかった。「シーハーハー」と言ったので、ああ、これはトウガラシのことだろうと思って、村中のトウガラシを集めて渡した。今度は鳥が羽をバタバタさせる格好をして「コッコオー」と言ったので、ああ、鳥だなぁと思い、三種品物をやった。するとアメリカ人は帰って行った。ボートに乗って「バイバイ」と言っていた。

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