沖縄伝承話データベース

花城康福さんの語り

チョーフグン親方(共通語)

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【語りの梗概】

琉球と薩摩の戦争にまつわる伝説ですがね。チョーフグン親方という人は身体が鉄で出来ているものだから、薩摩が攻めて来たら、生きていて千人の相手を殺したと言うんです。そのチョウフグン親方は、いわゆる不意打ちをくらって死んだわけですよね。散髪のときに。たまたま喉仏のところだけが肉で、といわゆる弱点だったわけですね。それを、この理髪師に切られてしまって、いよいよ命を落としたと。そのときに、この理髪師を捕まえてですね、股を引き裂いて一つは東の海、一つは西の海に投げ込んだ言う話があるんです。その理髪師を二つに引き裂いて投げる場合に、「西の海が鳴ったら雨降りなさい。東の海が鳴ったら風吹きなさい」と言ったから、それが昔はその通りにずっと伝えられて、「東の海が鳴るからもう風がくるなあ。台風がくるなあ」というふうな言い伝えがあります。また、西の海だったら、「これは雨だ」と言うふうに、伝えていました。とうとうその後、チョーフグン親方死んだらしいと聞いたから、薩摩は、「今攻め込んで行こう」と薩摩が攻め込んで来たんです。もう琉球は、チョーフグン親方が死んでいるからどうしようもない。それで、墓に入れておいたチョーフグン親方をそこのところに立てて置いたらしいですよ。チョーフグンさんは、この死んで蛆がわいていて、蛆がだらだらと出おった。そうしたら、 「あの人はまだ元気でハチャグミ食べおる」と言って、みんな逃げて自分で切腹したらしい。だから、チョーフグン親方は、「生きて千人、死んでも千人殺した」と言う。

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