沖縄伝承話データベース

南風原千代さんの語り

天人女房 七つ星由来(しまくとぅば)

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【語りの梗概】

網を担いで海に行く時に、松の木に見たこともないような衣装が掛けられていた。それは大変よい匂いだったので、「どうしてこんな所に立派な衣装があるのかな」と思ってみてみると、美しい人が髪を洗っていた。その人は、「不思議なことだ。きっとこの世の人ではないだろう。この衣装は隠しておこう」と自分の家へ持って帰って、米蔵の中に隠しておいた。

女の人は泉から上がってきて、衣装がなくて困って泣いていた。そこへこの男がやって来て、「どうして泣いているのか」ときくと、「私はこの島の者ではありません。天の人なのですが、ここに降りてきて衣装を人に盗まれたので、天に帰ることが出来ないのです」と言った。すると、男が「それでは私の妻になってくれ」と言ったので、仕方なくこの女は妻になって男一人に女二人の子供が出来た。

そしてこの子供の子守唄で衣装のある場所を知って、それを着て、「女の子は(将来)祝女になりなさい。男の子は按司になりなさい」と言って、下の子供を脇に抱いて天に昇って行った。それで七つ星の二番目の星の下に小さい星があるのは、その天の人が連れて行った子供だということです。

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