沖縄伝承話データベース

宜野座三郎さんの語り

チーグー王(しまくとぅば)

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【語りの梗概】

話の問題がでたのは、政治をつかさどる権力についている人たちが、この人が嫡子に王位を継がすのが道理だというのに、この人は物をいわないから、次男に後を継がすといって、反対していた。「いや嫡子に継がしたら、親は喜ぶし、チーグー(唖)でも才能が優れている」というふうに意見がわかれていた。次男の方は首里の中で必ず王位につくと頑張っている。嫡子は那覇方であった。津堅親方は次男のところへ嫡子を連れていき、「お願いです、何か一言でもお話してください、そうなさらないと、立場がありません」と頼むと、チーグー王は手で胸のあたりをさすっていたが、ついに一言、「今日の誇らしさは 物ぬ立てららん ちぶるゆるはらち…」と言ったので、チーグー王は勝ったそうだ。(チーグー王は、即位して第五代の尚元王[1556-72]となった。)

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