沖縄伝承話データベース

宜野座三郎さんの語り

雀孝行(しまくとぅば)

※Flash Playerがインストールされていないと、正しく再生できない場合があります。

【語りの梗概】

クラー(雀)は、「親が病気だから、来なさ。」と連絡したら、「そうなら」と言って、着物を織っている途中のカシがあるが、着物は織らないで、そのカシをかけたまま、親孝行するために出かけた。また、一方のカーラカンジュヤー(翁長)も呼んだが、「きれいな着物を着てから、親の孝行をしに行く」と言った。親の病は重かったのだが。カンジュヤーの羽根はとてもきれいであったよ。クラーはただ首に白い模様が入っているだけであった。親の遺言で、「クラーよ、おまえは倉の下、金持ちの家の軒下で暮らしなさい」と、親が教えた。そうしたら、「うん」と、クラーはおこぼれの米を食べてどこにも行かない。また、カーラカンジュヤーは美しい装いをして来たので、「おまえは、親不孝者だから田を突つくなどして苦労して食べなさい」と言った。それで、カーラカンジュヤーはみんな田んぼをあさって、冬でも夏でも田んぼで餌を捕って食べているって。こんな話だったよ。

>>  宜野座三郎さん TOP