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【語りの梗概】
継子がね、継親から、「二葉草(たふぁば)を取ってきなさい。元は一つだが、二つ葉のある草を探して来なさい」と、行かされてね。どこを探したらいいかねえって、崖のあたりをさがし歩いていたら、神の船が通ってね、「お前はどうして、こんなところで何を探して歩いているのか」と聞くので、「継親が二葉草を必ず探して来いって言うから、捜し歩いてるんですよ」と。そして、船に向かって、「今いいる船(ふに)ぬ二葉草(たふぁば)や知らに(今行く船よ、二葉草を知らないか)」と言ったら、「あきんじゅさ童(わらび) 松(まち)ぬ枯れ葉〔可哀相な子よ、それは松の枯れ葉さ)」と教えてくれたって。松の葉は二つに裂かれているでしょう。そこを通る船が教えたっていう話は聞いているが。ちょうど、昔の神の船だったはず。継子を可哀相に思って、そこを通る船が教えてあげたという話があったが。そうして松の葉を探して来たという話。