※Flash Playerがインストールされていないと、正しく再生できない場合があります。
【語りの梗概】
モーイ親方の親は、モーイ親方はいつも遊んで床の下のところへ行って、あれ(モーイ親方)
は螢火で、福木の葉を紙のかわりにして、学問をしていて、昼はすぐ怠けて田んぼだのどこだのあさっていて、あさっていて遊んでいたので、怠け者だった。こうして遊んではいたけれど、ある日、首里の御主加那志の前(何の前といったかな)《公儀の前》、公儀の前というのか、そこに、「灰縄を持ってこい」と言った。「灰縄を持ってこい」と言ったので、それで、親は、「灰の縄があるか」と思った。また、公儀が、「雄鶏の卵、雄鶏の卵を持ってこい」と言うので、「雄鶏の卵、雄鶏が卵を産むか」と。「雄鶏が卵を産むか」と親は思った。このモーイ親方は、(こうして、その問題をあそこに返して、)「灰縄持ってこい。」と言われたのは、この灰縄は石において、焼くとすぐ、このままの縄の形のまま持って行ったら、「これは偉い。」と言ったけど、また、「雄鶏の卵を持って来い」と言われたので、「雄鶏が卵を産むか」と思って、「私のおとうは今、お産前なので寝ている」と言った。(御主加那志が)「男が、お産前といって寝るか」と言ったので、「それならどうして『雄鶏の卵を持ってこい』というのはどういうことか」と言って返して、勝ってきたという話。