妖怪・神・異郷
妖怪・神・異郷 = 日本・韓国・フランスの民話と民俗樋口淳 …
ここに紹介するのは、民話の森の編集代表・樋口淳が執筆・翻訳などによって関わった日本と韓国とフランスの伝統社会の暮し民俗に関する仕事です。
民話の語りには、語り手や語り手の家族、語り手の住む村や村の人びとの仕事や祭りなどありとあらゆる生活の細部が織り込まれています。
したがって、民話の語りを記録するために村を訪れる研究者(調査者)は、語り手の話を聞く合い間に、語り手の生活のありとあらゆることを尋ね、記録します。
こういう語り手の暮しを記録し、その経験を、ほかの地域の人びとの暮しと比較したり、いくつかの地域の暮しに共通する構造を抽出したり、その違いや相同性が生まれる原因を考察する研究がフォークロア(民俗学)です。
樋口は、はるか昔のベルギー留学中(1969-1975)にベルギーの民俗と民話の構造論に関心を抱き、さらにフランス留学(1980-1981)からの帰国後に日本民話の会の一員として日本の民話・民俗の研究、とくに沖縄の研究に携わることとなりました。
そして1988年の韓国留学を契機に、崔仁鶴先生の指導のもとに韓国の民話・民俗に関する研究を進めています。
ここに紹介する仕事が、日本と韓国とヨーロッパ(フランス・ベルギー)に関わっているのは、そのためです。