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【語りの梗概】

今の首里のクムイ（龍譚池）の工事の人夫として各方面から呼ばれた。その時勝連バーマは人夫を遅く連れて行き、首里の班長に来るのが遅いと怒られた。勝連バーマは「今日は遅く来たので月が上がるまで仕事させて下さい」と頼んだ。班長も夜まで仕事があるので大変喜んだ。ところがその日は旧の十日だったので月が三時頃に上がったので、バーマは人夫達に「もう月が上がったので帰りなさい」と言った。首里の班長はなぜ帰るのかと怒ると、バーマは月を指して「ほら月が出てます」と言った。首里の班長は何も言えなかったそうだ。