沖縄伝承話データベース

小橋川タマさんの語り

キジムナーの魚取り(共通語)

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【語りの梗概】

うちの祖母がよ、「正月にはよく魚が出る」と言ってよう話があったというわけさ。それで、いじゃい(イザリ・漁)と言って海に行って、松明つけて海に行きよったわけさ。して、海に行ったからもう魚いっぱいいたってよ。してたくさん取って来て、もうお家に来るときには、このキジムナーがよ、どこかにもう行っていなくなったから、もう深くて、もうその魚も取った。もう深いところから歩かされて、そのキジムナー、最初浅いところから歩いていたと言うんだけれど、また深いところにもう連れられて、もう海ずっと巡って、ようやく浜に着いて、もう疲れて座って、じゃる(ざる)見たから、魚もみんな何もなかったって。捕ったつもりだのに、魚みんないなかったって。

その魚は深いところから歩いたから逃げたかもわからないけれど、もう浜に着いてから見たからね、いなかったって。してそのキジムナーに押されたときには、連れられたときには、こうしてね、砂を取って、土でも取って、何と言ったかね、それには、〔聞き取り不能〕砂取ってね、自分より高くこうして、上げて、私をさすのは、「他に行けぇ」と言ってよ、こんなに取って三回上に上げよったと言って話もなさっておった。してもうまた、キジムナーに、その幽霊によ、連れられて、アダンのところからも道でないところからも歩かされてよぅ。もう翌日見たから顔も体も全部よ、傷ついていたって。

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