世界みんわ絵本シリーズ
樋口淳 文・片山健 絵|ほるぷ出版|定価1300円
おなじみの「あかずきん」の絵本です。
でも結末が、ちょっとちがいます。
ペローのように食べられてそれっきりとか、グリムのように狩人さんが、助けにやってきたりはしません。
この絵本のあかずきんは、すごく元気で、ひとりでスタコラ逃げちゃいます。
さて、どうやって逃げたでしょうか?
それは、読んでのお楽しみ。
フランスの中部トゥーレーヌ地方の語りに起源をもつ、もう一つのあかずきんのお話です。
そしてこの話は、日本の「狸の婆汁(カチカチ山)」や「天道さん金鎖」に似ています。
フランスにしかないはずの「あかずきん」が、実は東アジアにも分布していたのです。
片山健さんのダイナミックな絵が生きる。つよくて、かしこい女の子の話です。