沖縄伝承話データベース

上原善栄さんの語り

坊主御主とノウジョウ屋(共通語)

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【語りの梗概】

その当時、坊主御主(うすー)という人は、位に就いているが、年が若いからと言ってね。沖縄を一周して、勉強するためにあっちこっちで二、三ヵ年ずつ宿をとって、各地方地方のいろんな研究をしたりしてたそうです。伊計のノウジョウ屋という家にも長らくおったらしいですね。その家は、税を納めるところだったから、ノウジョウ屋(納税屋)といわれて、本当の姓は金武というんです。そして、坊主御主がノウジョウ屋に長らくおって、お帰りになるときは、「私はふつうの人じゃないから、私が帰ってあとは、一応屋根のイリカ(甍(いらか))は壊して、葺き替えしなさい」と言ったそうです。それで、村中出て、ノウジョウ屋の屋根を葺き替えたという話を、昔の神人(かみんちゅ)たちが話していましたよ。部落の人たちは、坊主御主と言ったらふつうの人と思っておったらしいが、あとでその人が書き残したいろんなものを調べたら、尚灝(しょうこう)王であるということが分かったわけです。

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