民話の森叢書4 韓国民話の不思議な世界 : 鬼神・トッケビ・妖怪変化

民話の森叢書4 韓国民話の不思議な世界 : 鬼神・トッケビ・妖怪変化


崔仁鶴(著/文) 樋口淳(著/文) 鄭裕江(編集)

|発行:民話の森|販売:国際文献社|定価2,420円

ISBN:978-4-910603-19-3 C0098 四六判 300ページ

内容紹介

韓国民話の不思議な世界を自在に飛び回る鬼神、トッケビ、そして龍、

大蛇、狐、ニワトリ、ムカデ、カニの化け物たち。

圧倒的な破壊力を発揮する人食い虎の物語。

1970年代のセマウル運動(新しい村運動)によって電気が引かれる以前の韓国農村は、

昼と夜がはっきりと区別され、夜は漆黒の闇のなかに鬼神やトッケビが出没する恐ろしい時間だった。

鬼神は、不遇の死をとげたために祖先祭祀を受けることができず、恨みを残したままこの世を彷徨う魂であり、

トッケビは、使い古しの箒等の道具が遺棄されて変化し、峠などに出没する妖怪である。

トッケビは、悪戯者だが特定の人に祟ることはない。

これに対して鬼神は子孫や知人に祟り、病や不幸をもたらすので、

ムーダン(巫堂)という職業的なシャマンに依頼してその魂を鎮める必要が生ずる。

現在でも、ソウルの街を歩くと時々ムーダンの住まいを知らせる旗に出会う。

こうした鬼神やトッケビのほかに人を脅かすのが、

龍、大蛇、狐、鶏、ムカデ、カニの化け物たちである。

本書では、韓国の闇に飛び交う多様な妖怪たちの世界を、昔話の語り手たちともに探る。

目次

口絵 異界の声を聞く
はじめに
Ⅰ 鬼神
1. 鬼神を使う鼻荊郎(一念『三国遺事』・KT750.3))
2. 疫病神の取りついた家(成俔『傭斎叢話』)
3. 鬼神の家(KT255)
4. 鬼神が哭泣するという言葉の由来(KT341)
5. 小さな怪物(KT344)
6. 針の穴から抜け出した鬼神 (KT371)
7. 鬼神も忙しい時がある(KT377 )
8. 密陽の阿娘閣(KT334.1)
9. 処女は平土葬(KT335)
10. 怨霊どうしの争い(KT339)


Ⅱ トッケビ
1.青トッケビ(KT104)
2. ホランガムテ(KT262)
3. 金の砧と銀の砧(KT460)
4. 瘤取り爺さん(KT476)
5. トッケビの話を盗み聞きする(KT479)
6. 雌雄のトッケビ(KT537)
7. トッケビと相撲をとる(KT750)
8. 漁師とトッケビ(KT750.2)
8-1.トッケビと餅(ムック)
8-2.カニとトッケビ
8-3. トッケビを祀る
9. トッケビが築いた堰(KT750.3)
10. 美女に化けるトッケビ(KT750)
11. 賢い金持ちと愚かなトッケビ(KT750)


Ⅲ 蛇・青大将(クロンギ)・龍・イムギ
1.夜来者-夜訪れる若者―(KT201)
2. 青大将(クロンギ)の新郎(KT200)
3. 美女に変化する青大将(KT105)
4. 笙(洞簫)を吹くソンビ(KT207)
5. 青大将と如意珠(KT259)
6. イムギと夜光珠(KT260)
7. 四兄弟の才能(KT469)
8. 百日紅(サルスベリ)の由来(KT78)


Ⅳ 狐・白狐・九尾の狐
1. 妹は白狐(KT101)
2. 旅人と狐(KT103)
3. 九尾狐の変身(KT133)
4. 朴御使と九尾狐(KT134)
5. 人を食う老狐 (KT136)
6. 狐に騙された農夫(KT142)
7. 姜邯賛説話(KT208)
8. 中国の狐皇后(KT278)
9. 僧を殺した狐(KT292)
10.金剛山の狐と栗谷(ユルゴック・李珥)(KT307)
Ⅴ ムカデ・ヒキガエル・ネズミ・ネコ・ニワトリ
1. 大むかで退治(KT117)
2. ムカデと青大将(クロンギ)の対決(KT130)
3. 黄ムカデと口をきく錠(KT279)
4. 熊と猪のカニ退治(KT143)
5. ロバと犬とニワトリの鬼神(KT144)
6. 追い出された主人(KT131)
7. 末娘とネズミの夫(KT204)
8. 山猫の変身(KT140)
9. 猫の報恩 ―頭巾をかぶった猫― (KT127)


Ⅵ 虎
1. 猟師の息子の仇討(KT289)
2. 九代続く独子の冒険(KT415)
3. 巫女虎 (KT114)
4. 日と月になった兄と妹(KT100)
5. 虎より怖い串柿(KT50)
6. 虎の報恩 -明堂教示型- (KT122)
7.虎の報恩 -金現虎願型- (KT122)
8. 仁旺山の虎 (KT378)
あとがき
主要参考文献