ガイドブック日本の民話
日本民話の会編|講談社|定価2,800円
日本民話の事典です。
日本民話の会の仲間を集い、講談社の会議室を借りて、吉沢和夫さんと共同司会で原稿検討会を重ねて出版に漕ぎつきました。
本書は、1983年に同じ日本民話の会が編集した『ガイドブック日本の民話』(1983年)とタイトルは同じですが、内容と構成は異なります。
同じ講談社から『ガイドブック世界の民話』(1988年)を刊行したことを契機に、執筆者と内容を一新し、『ガイドブック世界の民話』の構成に合わせて、さらに三年の原稿検討を重ね、子どもにも大人にもよく知られた165話ほどの日本民話を紹介しています。
民話とは何かを説く「昔語りのすがた」、語りの背景となる「暮らしのむかしむかし」、民話に登場する動植物について語る「民話の動物と植物」、そして民話に欠かすことのできない異界の住人「神と異郷と妖怪と」などの章があることはガイドブック世界の民話と同じです。
言葉使いや表現をやさしくして、学校の授業や語りの教室などで役立てられるよう工夫しました。
ATという民話の国際比較のインデクスに準拠していますから、研究者にも十分に役立ちます。
姉妹編の「ガイドブック世界の民話」とあわせて活用してください。
なお本書は絶版となったので、講談社+α文庫のご好意で「決定版・日本の民話事典」(2002年)として復刊されました。